『地方消滅と東京老化』【拡大】
長年にわたる東京への人口流入の結果、地方には東京が吸い上げる若者はもういない。流入してきた人々には戻るべき故郷がない。東京が膨大な数の高齢者を抱えて行き場を失うという、ぞっとするような医療・介護地獄の時代がもうそこまできている。どうすればいいのか。対策が容易であろうはずはない。
若年人口が大都市圏に集中して国際競争力を高め、かつアジアに競合国など存在しなかった往時の日本の発展モデルはもはや機能不全に陥っている。この認識に立ってすべての政策の再構築を図らなければ日本はもたない。日本文明の衰退、本書を読みながら私にはこの言葉が通奏低音のように響いている。(増田寛也、河合雅司著/ビジネス社・1200円+税)
評・渡辺利夫(拓殖大総長)