【KEY BOOK】「けいこと日本人」(中森昌三著/玉川大学出版部、1680円、在庫なし)
イシス編集学校では学習したりレッスンすることを「稽古」と呼んでいる。この言葉はもともと「古(いにしえ)を稽(かんが)える」と読む。つまり「型」に学ぶことが本来の稽古なのだ。本書は、日本人の教育や学習にもう一度「型の稽古」を復活すべきだと説いた本。中森さんは観世流の能楽師で、長年鎌倉や湘南に能を普及することに尽力する一方、電子映像と能を組み合わせる実験などにも取り組んでこられた。実は薪能の普及者なのである。
【KEY BOOK】「型の日本文化」(安田武著/朝日選書、1029円、在庫なし)
ぼくはこのところ「編集する」と「日本する」をつなげようと試みてきた。まさに日本を編集工学するべきだと考えているからだ。このとき「型」をどのように実際の編集力に生かすかということが重要になる。本書は「縞」の話から始めて踊りや話芸などに話を広げ、「間」「粋」「道」がいずれも型にもとづいていることを述べ、それらはすべて「守破離」として組み立てられるべきだろうという結論を導いている。「一緒の守、一期の破、一生の離」なのである。(編集工学研究所所長・イシス編集学校校長 松岡正剛/SANKEI EXPRESS (動画))