水墨を中心とした禅宗の様相を色濃く残していた作品の中でも有名なのは雲龍図の襖。「縦約2メートルあり、展示場が大きな建物なのでさほど大きく感じないが、実は巨大な画面を一人で描いていた。日本にある雲龍図を代表するもの」という。本坊に襖として存在したが、1934(昭和9)年の室戸台風の折に建物が倒壊し、保存のために掛け軸の形に改められて京都国立博物館に収蔵。これだけまとまって広く展示される機会はなく、大変貴重な機会になっている。(SANKEI EXPRESS)
【ガイド】
■特別展「栄西と建仁寺」 東京都台東区上野公園の東京国立博物館で5月18日(日)まで開催。午前9時30分~午後5時(金曜日は午後8時まで、土日祝日は午後6時まで。入館は閉館の30分前まで)。月曜休館(4月28日と5月5日は開館、7日は閉館)。入館料は大人1600円、大学生1200円、高校生900円、中学生以下は無料。問い合わせは03・5777・8600(ハローダイヤル)。