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タウトが教えた日本。安吾に斬られた日本。 ブルーノ・タウトと坂口安吾の『日本文化私観』 松岡正剛 (2/5ページ)

2014.5.13 16:50

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)

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 このようなタウトの日本を見る目は反転して、坂口安吾によってさらに起爆した。1937年の冬、知人に連れられて初めて祇園で遊んだ安吾は、舞妓たちを見て「こんな馬鹿らしいものはない」と感じた。愛嬌もなく芸もない。それだけではない。フォークの背にご飯をのっける珍奇な仕草、神社という神社が並べている安物の土産、新興宗教の建築の気持ち悪さなどを次々にあげ、こんな日本はもっと堕ちるしかないと文句を付けた。

 安吾は、日本人はちょびっとだけ伝統などに付き合うから、目が腐ってしまったと言いたいのだ。それより自分が見た小菅刑務所の長い壁、聖路加病院とドライアイス工場の対比、春の海を動く軍艦などのほうがずっと美しいと断言してみせた。

 タウトは日本人が洋物を「うわべ」でとりこんだことを告発した。安吾は日本人が伝統文化を「薄っぺらく」したことを断罪した。2人の言いようは反対に見えるようだが、根っこでつながっている。クールジャパンも東京オリンピックも、よっぽど心したほうがいい。

欧米文化を移植するときになぜ「きわもの」化をおこすのか

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