ウクライナ大統領選は5月26日、中央選管による開票率約60%時点の暫定集計で、親欧米派の実業家、ペトロ・ポロシェンコ最高会議議員(48)が得票率約54%を得票となり他候補を引き離した。ポロシェンコ氏は25日夜の記者会見で「ウクライナは新大統領を得た」と勝利を宣言し、「国民の多数派が欧州統合路線を信任した」と強調した。
暫定集計では、親欧米派のユリア・ティモシェンコ元首相(53)が得票率13%、元記者の親欧米派、オレグ・リャシュコ氏(41)が8%と続いている。親露派のセルゲイ・チギプコ元副首相(54)は5%と低迷した。ポロシェンコ氏が投票総数の過半数を獲得し、6月15日の決選投票を待たずに勝利を決める公算となった。
ポロシェンコ氏は記者会見で「ロシア抜きに地域の安定はあり得ない」と対露関係の重要性を指摘する一方、ロシアが南部クリミア半島を一方的に併合したことについては「違法な住民投票と占領を決して認めない」と強調した。