ポロシェンコ氏は1965年ウクライナ南部オデッサ州生まれ。大手菓子メーカー「ロシェン」を創業し、「チョコレート王」の異名をとる国内7位の富豪である。親欧米派による2004年の「オレンジ革命」を資金面で支え、ユーシェンコ政権下で05年に国家安全保障国防会議書記、09~10年外相、12年にはヤヌコビッチ政権で経済発展・貿易相を務めた。その後たもとを分かち無所属で最高会議(議会)議員に当選。今年2月にヤヌコビッチ政権を崩壊させた政変を支援した。(キエフ 遠藤良介/SANKEI EXPRESS)
≪「チョコレート王」 甘くない前途≫
ウクライナ大統領選で、ポロシェンコ氏が第1回投票で勝利を決める見通しとなった。ウクライナで決選投票なしに大統領が選出されれば、1991年12月のレオニード・クラフチュク初代大統領(80)以来。ロシアによる南部クリミア半島の一方的併合、東部2州の親露派による「独立宣言」と危機が続く中、有権者は老練な実務型政治家に国家保全の望みを託した。