社団法人「日本工芸会」の総裁を務めていた桂宮さまは、敗血症で長期入院するわずか5日前の08年9月23日にも、都内で開かれた「第55回日本伝統工芸展授賞式」に出席されていた。
側近を務めた元職員は「あまりにざっくばらんなので、宮邸で話をしていると敬語を使うのを忘れてしまうこともあった」と語る。別の元側近は「お客さまを迎える際にじゅうたんの掃除がきちんとしていないと『失礼だ』と怒られた。厳しい面もあった」と明かす。
生涯独身を通された桂宮さま。ご自身の障害と闘いながら、できる限りの公務に励まれたご生涯だった。
≪両陛下、5日間喪に服される≫
宮内庁は6月8日、天皇、皇后両陛下が、桂宮さまの薨去を受け8日から5日間、喪に服されると発表した。皇后さまは8日午後に都内で予定していたバイオリニストの前橋汀子さんの「アフタヌーン・コンサート」鑑賞を取りやめられた。