91年に未熟なりんごの果実から作ったジュースを加熱殺菌したところ、通常は白ワイン色になるのが、なぜか赤ワイン色になったことに研究者が驚き、分析した結果、未熟果に高濃度のポリフェノール(成熟果の約10倍)が含まれていることが分かった。これがりんごポリフェノールの発見で、これを契機にアサヒグループは他社に先駆けて商品開発に取り組むことになる。94年には、効率的に高濃度のポリフェノールを抽出・精製する独自技術の特許を出願(04年取得)。01年のニッカのグループ入りで両社の技術が融合、研究はさらに加速した。
現在は、ホールディングスのイノベーション研究所が機能性の研究や素材開発を担当、関連会社がそれぞれ商品開発をになう。アサヒグループの研究陣にとって、健康寿命を延ばす成分として注目されるりんごポリフェノールは主力テーマとなっている。