神戸、芦屋の店は惜しくも震災の影響で閉店したが、18年前からこの喫茶室に置いている洋菓子部にその味は引き継がれている。「菓子は外見よりも中身。作り手の心が第一」と話す立野さん。
その考えを最もわかりやすく表現した菓子が「ガトーフランソア」だろう。「メイプル」と「ハニー」の2種があるが、ここは「メイプル」を。
パウンドケーキのようにしっかりした生地で、フォークでカットするのに少し力もいるほどだが、素材の良さからくる深い甘味に、つい心も和む。
柔らかい甘さなら「洋なしのババロア」も。フランスでは女性の帽子に見立てて、「シャルロット・ポワール」と呼ばれるデザート菓子。
薄く切られた洋なしが花びらのように並んだ丸ごとの美しさはまさに名前通りで、カスタードと洋なしの相性も抜群な味も含め“脱帽”ものの逸品である。
また、暑い京都の夏にマッチしている「レモンパイ」と「レアチーズケーキ」は酸味がポイントになっている。