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【広島土砂崩れ】進まぬ救出に焦り 足に絡む「まさ土」 捜索の体力奪う (2/5ページ)

2014.8.22 09:50

がれきの撤去作業が行われる現場。住民らは祈るような気持ちで行方不明者の捜索活動を見守った=2014年8月21日午前、広島県広島市安佐南区(三尾郁恵撮影)

がれきの撤去作業が行われる現場。住民らは祈るような気持ちで行方不明者の捜索活動を見守った=2014年8月21日午前、広島県広島市安佐南区(三尾郁恵撮影)【拡大】

  • 都道府県別土砂災害危険箇所=2014年8月21日現在、※国土交通省まとめ
  • 広島県広島市安佐北区、安佐南区

 安佐南区の自宅から土石流に流され、遺体で見つかった沢本範子さん(77)は穏やかな人柄が周囲に親しまれていた。小学校の元教員の夫と一緒に車でスーパーに出掛けるなど、夫婦仲のいい様子を近隣住民らは覚えている。

 安佐南区の立川洋二さん(81)は、妻のサチコさん(82)とともに遺体で見つかった。洋二さんの職場の後輩で40年来の付き合いがある男性(67)は「退職したらみんな平等と言われたので、『たっちゃん』と呼ぶとうれしそうにしていた。秋には旅行をする計画だったのに」と肩を落とした。

 ≪足に絡む「まさ土」 捜索の体力奪う≫

 被災現場に特有の軟らかい地盤は、行方不明者の救助・捜索活動にも大きな壁となって立ちはだかった。花崗(かこう)岩が風化してできた「まさ土(ど)」は、粒の直径が1ミリにもならないほどきめ細かく、多量の水を含んで足に絡みつく。現場では警察や消防、自衛隊員らが作業を続けたが、重い土砂と大量の流木、山肌からえぐり取られた岩石によって、思うように進まない。

 地滑りエリア

 「とにかくスコップが重い。必要以上に体力が奪われていると感じる」

無数の流木も

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