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【広島土砂崩れ】進まぬ救出に焦り 足に絡む「まさ土」 捜索の体力奪う (4/5ページ)

2014.8.22 09:50

がれきの撤去作業が行われる現場。住民らは祈るような気持ちで行方不明者の捜索活動を見守った=2014年8月21日午前、広島県広島市安佐南区(三尾郁恵撮影)

がれきの撤去作業が行われる現場。住民らは祈るような気持ちで行方不明者の捜索活動を見守った=2014年8月21日午前、広島県広島市安佐南区(三尾郁恵撮影)【拡大】

  • 都道府県別土砂災害危険箇所=2014年8月21日現在、※国土交通省まとめ
  • 広島県広島市安佐北区、安佐南区

 安佐南区の男性(78)はめいと連絡が取れない状態が続いている。「作業がはかどらず、気をもんでいる。こんな光景見たことがない」と涙ながらに話す。

 ただ前日からの懸命の活動により各所で重機の通り道ができつつあり、ある消防隊員は「木や土石を取り除かないと捜索は進まない。重機が来たので、これからだ」と気合を入れ直していた。

 ≪政府、警戒区域指定の支援強化へ≫

 政府は8月21日、局地的豪雨に伴う土砂災害を防ぐため都道府県が重点対策の対象とする「土砂災害警戒区域」の指定促進に向け、支援強化の検討を始めた。土砂災害の危険がある箇所は全国に約52万5000あるとされているのに対し、指定はその7割弱にとどまっており、底上げで住民への危険性周知の徹底を図る。今回、遅れが指摘された避難勧告発令の在り方も見直す。

 広島市の災害現場の多くは未指定だった。古屋圭司防災担当相(61)は21日、記者団に「住民が土砂災害の危険性を十分認識できていたかどうかは課題だ」と述べ、警戒区域の指定促進が重要だとの認識を強調した。

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