「歩き方、話し方、動き方-すべての所作が今の時代を生きている私とは違います。でも、そんな何気ない部分から大切な真実が垣間見えるし、嘘があればばれてしまい、作品すべてが薄っぺらく見えてしまう。当たり前の大切な動きは細部に至るまで気をつけましたね」。美しく見せるための指遣い、角度、歩く足の運び方-大きな動きは何もない。むしろ指導の通りゆったりと体を動かしたのにもかかわらず、撮影後には激しい筋肉疲労に襲われたそうだ。
夫婦の絆すごい
中井との共演は初めてだった。中井と共演できればきっと素晴らしい作品ができるに違いないと考え、本作への出演をお願いした部分もある。「撮影現場で中井さんはずっと金吾そのままの雰囲気を漂わせていましたね。気が緩んだところを見たことがないというか…。そんないちずで、いい意味で不器用そうにも見えるところは、もしかしたら中井さんと金吾の共通点かもしれません」。常に自然体で、金吾の生きざまをも感じさせてくれる役者の先輩、中井のたたずまいに、広末はあこがれのまなざしを向けた。