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【世界自転車レース紀行】(19)スペイン 荒々しい山を舞台に熱戦 (3/4ページ)

2014.9.29 15:05

改修中のサンティアゴ・デ・コンポステーラのカテドラルの前で行われた最終表彰式。レース中に降った雨も上がり、華やかに開催された=2014年9月14日、スペイン・ガリシア州(田中苑子さん撮影)

改修中のサンティアゴ・デ・コンポステーラのカテドラルの前で行われた最終表彰式。レース中に降った雨も上がり、華やかに開催された=2014年9月14日、スペイン・ガリシア州(田中苑子さん撮影)【拡大】

  • レース序盤から中盤はスペインらしい荒涼とした大地を通り抜けるコース。残暑が厳しいが小麦が刈られ景色は秋へと変化する=2014年9月5日、スペイン・ベロラード(田中苑子さん撮影)
  • 山岳ステージの厳しさで知られるブエルタ・ア・エスパーニャ。第6ステージは最大勾配19.5%の山頂ゴールで、大勢のファンが駆けつけて選手たちのすぐ近くで声援を送った=2014年9月6日、スペイン・ラ・カンペローナ(田中苑子さん撮影)
  • 終盤は変わりやすい天気で、山岳ステージでは何度も雨に見舞われた。ラゴス・デ・ソミエドの山頂ゴールに向かう選手たち=2014年9月8日、スペイン(田中苑子さん撮影)
  • 平坦ステージでは、ジョン・デゲンコルブ(ドイツ、ジャイアント・シマノ)がほかを圧倒。山岳の厳しさから多くのスプリンターがレースを去っていくなかで、落車による負傷を抱えながらも最後まで走りきった=2014年9月9日、スペイン(田中苑子さん撮影)
  • 美しいスペイン人女性たちが表彰台に華を添える=2014年9月5日、スペイン・オブレゴン(田中苑子さん撮影)
  • スペイン・サンティアゴ・デ・コンポステーラ

 ≪「巡礼のよう」 ひたむきにゴール目指す≫

 今年の「ブエルタ・ア・エスパーニャ」はスペインの南端、アンダルシア地方で40度を超える酷暑の中開幕した。レースが進むにつれて荒涼としたスペインの大地を北上し、最後はスペイン北西部のガリシア地方へ到着。キリスト教の三大聖地であるサンティアゴ・デ・コンポステーラで、最終ステージとなる個人タイムトライアルが開催された。

 いつもはスペインの大都市でのゴールが多いが、今年は例外的にサンティアゴ・デ・コンポステーラでのフィナーレとなり、最終ステージを終えて、巡礼者たちが長い道のりを経て目指すカテドラル(聖堂)の前で最終表彰式が執り行われた。

 世界遺産になっているサンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路は、さまざまな経路があるが、スペイン国内だけで800キロ以上にも及ぶ。現在でも厳粛な信者をはじめ、世界中から多くの人が集まり、約1カ月半から2カ月かけてその巡礼路を歩いている。

 今年のブエルタ・ア・エスパーニャの総走行距離は3239キロ。3週間にわたって開催されるグランツールは、ときとして旅にたとえられる。さまざまな天候下で、ひたむきにゴールをめざして走り続けることは、自分との戦いでもあり、そうした側面が巡礼と重なるのだ。

スペインのヒーロー、アルベルト・コンタドール

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