≪「アベノミクス継続」/「非正規労働者減を」≫
公示後初の週末を迎えた衆院選で、安倍晋三首相(自民党総裁)は民主党政権時代に円高で倒産が相次いだとして、自身の経済政策「アベノミクス」を継続させる必要性を強調した。首相は神戸市北区で街頭演説し、「民主党は円安を批判しているが、2、3年前は行き過ぎた円高で根っこから仕事がなくなっていた」と力説。自民党が政権を奪還して以降、雇用が増えて倒産件数も減ったと主張した。
民主党の海江田万里(かいえだ・ばんり)代表は新潟市での演説で、非正規労働者の割合が多いと問題視。アベノミクスは企業重視だとして「働いている人が幸せを感じる国にしたい」と見直しを求めた。前橋市では、政権の原発再稼働方針を念頭に「国民と対話せず、一方的に押し付けるのが首相のやり方だ」と牽制(けんせい)した。
維新の党の江田憲司共同代表(58)は東京都内の演説で「安倍政権は大変強権的な体質だ。巨大与党では『1強多弱』で緊張感がない」と指摘した。首相が原発再稼働や公共事業拡大を進めるとの見方も示し、歯止めが必要だとした。