ミラノ万博会場の「日本館」で研修に励むアテンダントら=2015年4月20日、イタリア・ミラノ郊外(共同)【拡大】
海外展開する「和食メーカー」も各種イベントを企画している。
キッコーマンは、京都の料亭「菊乃井」の村田吉弘氏、「京都吉兆」の徳岡邦夫氏ら9人の和食料理人の実演が目玉となる催しを万博関連会場で7月12、13日に開く。キッコーマンの欧州事業の売上高は現時点で世界全体の10%強にとどまるものの、しょうゆ類の年間販売量は過去10年間の平均で11%成長しており、北米やアジアの伸び率を大きく上回る。
欧州各国にしょうゆ製品を出荷するオランダ工場の生産能力を、今年3月末に年間2万5000キロリットルに拡大し、1997年の稼働開始時に比べると約6倍の規模になった。
臼井一起執行役員は「しょうゆが一般家庭にも定着した北米と比べ、欧州市場はまだまだ潜在性が大きい。各国の味覚に合ったレシピも提案しながらしょうゆを普及させたい」と意気込む。
味の素も7月に、和食の特徴である「うま味」をテーマにした討論会を開き、欧州の料理関係者らにアピールする。欧州では日本食レストランで提供するギョーザの人気が高まっており、味の素は4月、ポーランドに冷凍ギョーザの工場を現地企業と合弁で新設した。ギョーザ自体は中国が本場だが、商品名に「Gyoza」(ギョーザ)と日本名を冠して売り込みを強化する。