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見えない現場が見えてくる 町田康 (3/4ページ)

2015.5.20 18:30

(町田康さん撮影)

(町田康さん撮影)【拡大】

  • 「愛と人生」(滝口悠生著/講談社、1700円+税、提供写真)
  • 「なんでもない所をどう表現するかに、作家の蓄積した技術が試されると思う」と話す、作家の町田康さん=7月26日、東京都港区(瀧誠四郎撮影)

 瞬間の組み合わせ

 映画というものはカットの集積でできている。監督が、「ヨーイ、スタート」と言い、「カット」というまでの瞬間の連続を組み合わせてひとつのまとまりとなる、それが映画である。

 そのカットとカットの間にあるのが所謂(いわゆる)ところの、現場、である。

 観客はけっして、現場、に立ち入ることができない。できあがった、作品、を観賞することしかできない。現場、を知るものはメイキングビデオというものもまた、作品、であることを知っている。

 しかるにこの小説は小説作者の、また映画の、また読者の、現場、を提示してしまっている。そして完璧な作品となっている。凄いことと読み狂人は思ったぜ。文体にも工夫あるし、結末とかでは井伏鱒二とか思い出したし、すっげぇ、と思ったぜ。思ったわ。うるる。(元パンクロッカーの作家 町田康、写真も/SANKEI EXPRESS

元パンクロッカーの作家 町田康略歴

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