■まちだ・こう 1962年、大阪府生まれ。81年、町田町蔵名義でパンクバンド「INU」のボーカリストとしてデビュー。96年には町田康として処女小説『くっすん大黒』(文芸春秋)で文壇デビュー。2000年に『きれぎれ』(文芸春秋)で第123回芥川賞受賞。近刊に『残響 中原中也の詩によせる言葉』(講談社文芸文庫)。
■「愛と人生」(滝口悠生著/講談社、1700円+税) 野間文芸新人賞候補作となった『寝相』でデビューした注目の若手作家の2作目。「男はつらいよ」シリーズの子役だった「私」が、シリーズに登場する女優「美保純」と思い出を振り返っていく。