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アマからプロ獲得に比重 新ルール影響 大屋博行 (3/4ページ)

2015.6.22 11:45

日本ハムの大谷翔平選手。高校時代はメジャーへの直接挑戦を目指していたが、メジャーリーグ機構が導入した新ルールによって、直接挑戦の道は事実上閉ざされた=2015年6月14日、北海道札幌市(高橋茂夫撮影)

日本ハムの大谷翔平選手。高校時代はメジャーへの直接挑戦を目指していたが、メジャーリーグ機構が導入した新ルールによって、直接挑戦の道は事実上閉ざされた=2015年6月14日、北海道札幌市(高橋茂夫撮影)【拡大】

  • 【メジャースカウトの春夏秋冬】恩師であるローイ・カーピンジャー氏(左)と大屋博行氏(アトランタ・ブレーブスの国際スカウト駐日担当)=1月18日、米国(大屋博行さん提供)

 もし提出していれば、大谷選手と事前に接触していたとして、プロアマ規定の違反とみなされるだろう。日本国内では、規定とメジャーの新ルールがダブルスタンダードになっていて、両方をクリアする方法は現状では見当たらない。

 私を含め、メジャーの駐日スカウトがプロ担当へシフトするのは、こうしたやむを得ない事情がある。

 相次ぐ年齢詐称が背景に

 MLBが新ルールを設けた背景には、中南米などから渡米する選手が年齢を詐称していたケースが相次いだことがある。アジアも適用範囲に含まれたが、メジャー希望が多い韓国、台湾などは選手側が協力的だそうだ。

 ブレーブスは昨季、ナ・リーグ東地区で2位。ただ、成績は負け越しで首位のナショナルズに17ゲームもの大差をつけられた。チームの伝統は選手の発掘と育成で、これまでは巨額な資金を投じるFA市場にはあまり積極的ではなかった。日本国内でのスカウト活動も同様だったが、今回の新ルールの導入もあり、即戦力のプロ選手獲得に比重を置いたスカウト活動へと舵を切らざるを得なかった。

 「ダイヤの原石」発掘に力を入れてきた私としては、残念な気持ちもあるが、新たな仕事では即戦力を獲得できるだけにやりがいも感じる。

獲得の下地となる選手リポートの信頼性を高めるため

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