6月24日、米首都ワシントンの米国務省で行われた「米中戦略・経済対話」の閉幕式に臨む中国の汪洋副首相(左)とジョン・ケリー米国務長官=2015年(ゲッティ=共同)【拡大】
米中はサイバー問題をめぐる規範作りで協力することに合意したが、楊氏はサイバー攻撃に中国が関与しているとの米側の指摘を否定した。
一方、両国は投資協定の交渉促進で一致するなど経済協力の拡大に意欲を表明した。
中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)は設立協定の署名式を今月29日に控えており、ジェイコブ・ルー財務長官(59)は「中国は世界経済で重要な役割を担っている」と指摘。米中は「国際金融システムで高い基準を保つ責任」があるとして、AIIBの適正な運営を求めた。
汪洋副首相(60)は「国際金融機関のガバナンス(統治)について認識を共有した」と述べた。
ルー氏は中国が人民元市場への為替介入を減らして相場の柔軟性を高めたと指摘し、中国指導部の経済改革の取り組みを評価。汪氏は「2つの大国が協力を進めるには(相互の)理解が必要だ」と述べ、対話の重要性を強調した。(共同/SANKEI EXPRESS)