映画「ラブ&ピース」の鍵となる亀を持った、園子温(その・しおん)監督と中嶋イッキュウさん=2015年6月24日(伊藤香織さん撮影)【拡大】
自分自身を投影
中嶋 主人公は25年前の監督自身なんですか?
園 僕自身も隠しています。27歳ごろで、商業映画にデビューできず、黙々と四畳半で台本を書いていた。最初に書くきっかけは主人公と同じで、僕が亀と目が合っちゃった。「寂しい同士、語り合うか」って買って帰ろうかとしたけど、それをあえてやめて、買って帰った人を描いてみようと。亀だからこそ、俺の当時の孤独を感情にもできたというのがあると思うんです。
中嶋 ミュージシャンが主人公なので、すごいリアルでした。O-EASTのくだりとか。1回目に見た時は悲しいとか楽しいとかいろんな感情が出てきたんですけど、2回目はバンドマンとして見てて、切なくなって。
園 僕も高校時代は映画よりもバンドだったのでわかります。当時はいわゆるシンガー・ソングライターってヤツですね。
中嶋 詩もよく書かれていたんですよね?
園 授業中にバレないように歌詞を書いているうちに現代詩みたいな世界に入っていって。一方で、(ヤマハ)ポピュラーソングコンテストに入賞していたりもしたんです。