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【USA! USA!】(23)南部音楽の楽しみ 次代のサッチモを夢見て (1/4ページ)

2015.6.30 13:00

フレンチメン・ストリートで演奏する黒人ミュージシャン=2015年3月17日、米ルイジアナ州ニューオーリンズ(川口良介撮影)

フレンチメン・ストリートで演奏する黒人ミュージシャン=2015年3月17日、米ルイジアナ州ニューオーリンズ(川口良介撮影)【拡大】

  • 83歳のバースデーライブで演奏するリオ“バド”ウェルチ=2015年3月20日、米ミシシッピ州クラークスデールのライブハウス「Red’s_Lounge」(川口良介撮影)
  • 力強い演奏を見せるリオ“バド”ウェルチ。ギターを手にするとその表情は一変した=2015年3月20日、米ミシシッピ州クラークスデール(川口良介撮影)
  • ライブが行われる日はいつも満員、熱気あふれる演奏に観客も大盛り上がりだ=2015年3月20日、米ミシシッピ州クラークスデールのライブハウス「グラウンド・ゼロ・ブルース・クラブ」(川口良介撮影)
  • 国道61号と国道49号が交わる十字路。ロバート・ジョンソンが悪魔に魂を売り渡し、ギターテクニックを手に入れたという伝説が残る=2015年3月20日、米ミシシッピ州クラークスデール(川口良介撮影)
  • 米ルイジアナ州ニューオーリンズ、米ミシシッピ州クラークスデール
  • ミシシッピ・リバー・カントリーUSA日本事務所のロゴ(提供写真)。mrcusa.jp
  • 知られざるアメリカを紹介する公式ガイドサイト。ディスカバー・アメリカ(提供写真)。www.discoveramerica.jp

 フランスやスペインといった宗主国の変遷を経て、ヨーロッパとの結びつきが強くなったニューオーリンズの街角では、文化の多様性を反映したさまざまな音楽が今も昔も流れている。

 日曜日に限って音楽を奏でることを許された黒人たちは、コンゴ広場に集まり、抑圧された実生活を忘れるため自由に楽器を鳴らし歌い踊った。アフリカ系アメリカ人の持つ独特のリズム感覚が、フランスを中心としたヨーロッパの音楽と出合い、軍楽隊が使っていたトランペットやクラリネットなど西洋楽器を使う新たな音楽が生まれた。それこそが「ジャズ」であり、ニューオーリンズがジャズ発祥の街といわれるゆえんだ。

 がま口の男「サッチモ」ことルイ・アームストロング(1901~71年)は、ニューオーリンズの貧困地区で生まれ、幼い頃からダンスホールや売春宿で流れる音楽に囲まれて育った。街のブラスバンド、ミシシッピ川を行く蒸気船で腕を磨き、22歳でニューオーリンズを離れる。その後シカゴ、ニューヨークへ移り住み、やがて20世紀を代表するジャズミュージシャンへと上り詰めた。

人生の浮き沈み表現…生き方そのものなんだ

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