■まつおか・せいごう 編集工学研究所所長・イシス編集学校校長。 小学生の頃は鉱物少年・電気少年で、中学生のときに科学部にいた。「遊」で科学と文化をまたぐ試みに挑み、最初の著書も『自然学曼陀羅』と名付けられた。工作舎では数々の科学書を編集し、天体マニアを唸らせた『全宇宙誌』を出版した。(http://1000ya.isis.ne.jp/)
【KEY BOOK】「生命を捉えなおす」(清水博著/中公新書、1015円)
衝撃的な一冊だった。いまでこそ生命が動的なゆらぎをもったシステムで、情報の自己組織化や交換プロセスによって意味を創出していることはジョーシキになりつつあるが、本書が登場したころは誰もそんなことを言葉にできていなかった。この一冊が鮮やかに生命の共創力を明かしたのだ。その影響は哲学の中村雄二郎、科学の村上陽一郎、カオス理論の津田一郎、ホンダの久米是志社長、経営学の野中郁次郎、仏教学の竹村牧男などに燎原の火のごとく及んでいった。