サイトマップ RSS

本音で、戦争と敗戦と戦後を綴った日記 戦中派「山田風太郎」の不戦・焼け跡・闇市・動乱日記 松岡正剛 (3/5ページ)

2015.8.16 14:00

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)【拡大】

  • 【BOOKWARE_松岡正剛】BOOK_MEETS_BOOK

 風太郎の敗戦論と戦後論は、いまこそ読まれるべきものだ。それは反戦論でも戦争賛美論でもなく、民主主義論でも保守主義論でもない。不戦論であって日本論なのだ。こういう生き方と考え方が、本音そのままに記録として残ったのはめずらしい。八王子川上霊園の山田風太郎の墓石には「風ノ墓」とだけ刻まれている。

 【KEY BOOK】「戦中派不戦日記」(山田風太郎著/講談社文庫、1058円)

 公開直後から、読書界に重く静かなブームを呼んだ昭和20年の日記。最初に読み始めたときは、あまりに正直に日本軍の勝利と栄光を喜悦をもって綴っているので、当時20歳の青年の感想とはいえ、膨らみを感じなかったのだが、半分ほど過ぎて(8月に入って)から震撼たる気持ちになってきた。まさに戦争を直截に感じた告白とは、こういうことなのだ。戦後70年目にこそ読みたい。

 【KEY BOOK】「戦中派焼け跡日記」(山田風太郎著/小学館文庫、792円)

 敗戦直後の昭和21年の日記。「日本は決して自由も平和も獲得していない」「戦争犯罪人という名ほどわけの分からぬ滑稽なものない」「戦いに敗れたれど日本の総てが米国に劣りたるわけにいかず」などの憤懣が並ぶ。一方で、藤樹・一茶・天心・谷崎・横光・シラー・ダーウィン・トルストイ・バルザックを読み耽り、医学生としての徹底学習に精を出している。実にナイーブなのだ。

一日一冊の集中型

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。

ページ先頭へ