サイトマップ RSS

東京裁判が日本人を追いこんできた問題 赤坂真理の『東京プリズン』が示した脱出方法 松岡正剛 (1/5ページ)

2015.8.9 11:40

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)【拡大】

  • 【BOOKWARE_松岡正剛】BOOK_MEETS_BOOK

 【BOOKWARE】

 赤坂真理(まり)の『東京プリズン』は、留学先のアメリカの高校での戦争責任をめぐるディベートで「天皇に責任がある」側に役割を振られたマリを主人公にした小説である。

 16歳の少女が英語で東京裁判や日本国憲法を読み解いていくという、一種の暗号解読的な仕立てにもなっているのだが、天皇の戦争責任をめぐるタブーをみごとに浮き彫りにした。こんな方法で東京裁判を考えた者は、これまで一人もいなかった。

 日本人は、一度は東京裁判に向き合わなければならないという気持ちを、どこかにもっている。ところが、この向き合いにはそうとうな負荷がかかる。ぼくは、小林正樹のドキュメンタリー『東京裁判』を6回は見ているが、見るたびに慟哭と憤懣と哀感と、そして責念のようなものが体に滲んできた。では、それらの正体が何なのかというと、それがなかなか掴めなかったのだ。

東京裁判がもたらした問題の全貌を見渡すことなんて…

産経デジタルサービス

産経アプリスタ

アプリやスマホの情報・レビューが満載。オススメアプリやiPhone・Androidの使いこなし術も楽しめます。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。

ページ先頭へ