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本は顔である。そして、顔は本なのである。 ずらりと出色の「顔本」をご覧にいれます 松岡正剛 (2/4ページ)

2015.8.23 14:00

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)

【BOOKWARE】編集工学研究所所長、イシス編集学校校長の松岡正剛さん=9月14日、東京都千代田区の「丸善丸の内店内の松丸本舗」(大山実撮影)【拡大】

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 今回のブックウェアはそういう「顔本」を並べてみた。ご覧の通りで、ピカソ、デュシャン、ヒッチコック、カート・ヴォネガット、マリア・カラス、スーザン・ソンタグ、アルマーニの「顔本」は洋書の訳本だから写真はそのままの転用だが、やはり決まっている。もっとも最近は日本の「顔本」もだいぶんよくなってきた。竹川弘太郎の『狂骨の詩人 金子光晴』、忌野清志郎(いまわの・きよしろう)『ロックで独立する方法』、桑田佳祐『やっぱりただの歌詩じゃねえか、こんなもん』、町田康(こう)『実録・外道の条件』、佐藤優(まさる)『獄中記』など、逃げていない。なかでも村上隆(たかし)の『芸術起業論』は村上の顔のカラーどアップで、村上のアート経済的生き方のフロンタリティーが出ていて、まことに結構だ。

 ポートレートで勝負する「顔本」は遠慮は禁物である。そうではあるのだが、ただし岡本太郎、勝新太郎、北野武の本のように、その人物の持ち味や「芸」を見せようとすると、うまくない。これでは「媚」が出る。スーザン・ソンタグの『同じ時のなかで』は、スーザンとレズビアンの仲だったアニー・リーボヴィッツが撮ったものだが、さすがに深い。ぼくはこういう日本の「顔本」にもっと出会いたい。日本の写真家にはいくらでも優秀な腕の持ち主がいるのだから、もっと編集者やブックデザイナーが一枚の写真にこだわるべきなのである。

その意味はずばり「面目」

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