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【世界自転車レース紀行】(30)ベルギー 期待胸に本場で武者修行 (4/4ページ)

2015.8.24 10:30

懸命に前の選手に追いつこうと走る吉岡拓也(手前)と鳴海颯(なるみ・そう、奥)、2人とも現在高校3年生だ=2015年7月27日、ベルギー・リールデ(田中苑子さん撮影)

懸命に前の選手に追いつこうと走る吉岡拓也(手前)と鳴海颯(なるみ・そう、奥)、2人とも現在高校3年生だ=2015年7月27日、ベルギー・リールデ(田中苑子さん撮影)【拡大】

  • 雨、風、寒さ。ベルギーらしい悪天候の中、リールデでのケルメスレースがスタートした=2015年7月25日、ベルギー・リールデ(田中苑子さん撮影)
  • ベルギー到着の2日後、初戦を前に記念撮影を行った「サイクリングアカデミー」参加選手たち。緊張と期待が入り交じる=2015年7月23日、ベルギー・コルトレイク(田中苑子さん撮影)
  • レース中に補給を行う橋川健氏。2010年にチームユーラシアを立ち上げ、監督として日本の若手選手を本場の環境で育てている=2015年7月、ベルギー(田中苑子さん撮影)
  • レース前の昼食を慣れない手つきで作る高校生たち。役割分担やコミュニケーション、共同生活から学ぶことも多い=2015年7月、ベルギー(田中苑子さん撮影)
  • 周回遅れとなってしまい完走ができず、大きな悔しさを味わう選手も=2015年7月、ベルギー(田中苑子さん撮影)
  • ベルギー・リールデ、コルトレイク
  • フリーランスカメラマン、田中苑子(そのこ)さん。1981年、千葉県生まれ。2005年に看護師から自転車専門誌の編集部に転職。08年からフリーランスカメラマンに転向し、現在はアジアの草レースからツール・ド・フランスまで、世界各国の色鮮やかな自転車レースを追っかけ中=2011年1月30日(本人提供)

 参加した高校生の鳴海颯(なるみ・そう)さん(G.S.Positivo)は、「最初のレースでは、スピードなど分からず戸惑う感じだった。少しずつ慣れて集団で完走できるようになったが、テクニックの違いも感じている」と感想を述べていた。また、「今回の遠征の経験は将来に向けて大きなステップになると思う」と、遠征の手応えを話した。脚質はクライマー、将来の夢はグランツールの山岳ステージで逃げて勝つ選手になることだ。

 また期間中、選手たちは共同生活を行い、英会話やロードバイクの整備などのレッスンも受けた。親元を離れて、ここで初めてパスタをゆでる選手もおり、若い選手たちは本場のレースを経験するだけでなく、自転車選手として必要な基礎能力も高めた。

 選手によっては2週間程度の短い滞在だったが、ここで経験したことは、多感な若い選手たちに必ずプラスになり、未来につながる大きな可能性を秘めている。(写真・文:フリーランスカメラマン 田中苑子(そのこ)/SANKEI EXPRESS

 ■たなか・そのこ 1981年、千葉生まれ。2005年に看護師から自転車専門誌の編集部に転職。08年よりフリーランスカメラマンに転向し、現在はアジアの草レースからツール・ド・フランスまで、世界各国の色鮮やかな自転車レースを追っかけ中。

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