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【日本遊行-美の逍遥(番外編)】下鴨神社写真展「御生 Miare」 自意識が消え、ありのままを撮る (4/4ページ)

2015.8.31 18:55

2月12日に行われる御薬酒若水(おやくしゅにゃくすい)神事は、創始不詳の古い神事お=2013年12月12日、京都市左京区の下鴨神社(井浦新さん撮影)

2月12日に行われる御薬酒若水(おやくしゅにゃくすい)神事は、創始不詳の古い神事お=2013年12月12日、京都市左京区の下鴨神社(井浦新さん撮影)【拡大】

  • 古くから御所に伝わる伝統行事「蹴鞠(けまり)」は1月4日に奉納される=2014年1月4日、京都市左京区の下鴨神社(井浦新さん撮影)
  • 21年ごとに行われる式年遷宮の遷座祭(せんざさい)=2015年4月27日、京都市左京区の下鴨神社(井浦新さん撮影)
  • 御薬酒若水(おやくしゅにゃくすい)神事にて。大炊殿の御井より汲み上げらる清水が神前に供えられる=2013年12月12日、京都市左京区の下鴨神社(井浦新さん撮影)
  • 京都市左京区の下鴨神社

 展示は大きく分けて2種類。式年遷宮を担う神社の人々をコンセプトにしたモノクロの写真を、掛け軸に仕立てて、神服殿に調和するように室礼(しつら)えた。また、人々が立ち入れない玉座を生かし、四季折々の自然や祭りの写真を、井浦さんのナレーションとともに編集した映像作品をワイドスクリーンで放映する。光と影、静と動、コントラストが映えるユニークな構成だ。「カラー写真をモノクロで現像し、粒子をどんどん粗くすることで、その場の空気感が前面に現れてきました。写真の奥に眠る世界が見えてくるといいなと思って」。掛け軸は、人々の所作や場の空気に焦点をあて、目に見えない気配が漂う。「映像は、初めてセルフナレーションという手法に挑戦しました。見る人に親近感を持ってもらえるはず」。写真の選択も、自分を消して、場の空気に寄り添うように決めていったという。

 下鴨神社の境内では初となる写真展。その歴史について深く知り、四季の変化を感じつつ、普遍の美と心に触れたい。(文:ライター 永峰美佳/撮影:俳優・クリエイター 井浦新(いうら・あらた)/SANKEI EXPRESS

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