9月2日、北京の人民大会堂で握手する韓国の朴槿恵(パク・クネ)大統領(左)と中国の習近平国家主席=2015年、中国・首都北京市西城区(共同)【拡大】
習近平指導部は、海外の首脳らが列席する記念行事の開催で、中国が欧米主要国と肩を並べ、国際秩序づくりを担ってきたと宣伝することをもくろんでいた。
しかし、欧米先進国の首脳や安倍晋三首相は参加を見送った。こうした中、「西側陣営」の朴氏が参加を表明したことに中国側は胸をなで下ろしたようだ。
ただ、歴史をめぐる中韓の対日共闘を強調しすぎると、記念行事自体が後ろ向きという印象を与えかねない。習氏は会談で日中韓首脳会談の早期開催に前向き姿勢を示し、未来志向もアピールした。
北朝鮮の内心は穏やかではない。金正恩第1書記は、習氏とまだ首脳会談をしたことがないのに対し、朴氏は今回で6回目。「血盟」とも呼ばれた中朝関係にすきま風が吹く一方、中韓が北朝鮮核問題で歩調を合わせることに不満を募らせている。
「韓国当局は北と南の関係改善の雰囲気を妨げる言動を控えるべきだ」。北朝鮮の国防委員会は2日朝、談話を発表。中韓首脳会談を前に、朴氏を牽制(けんせい)する狙いとの受け止めが広がった。(共同/SANKEI EXPRESS)