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【アメリカを読む】「2つの戦争」で問われるオバマ氏の指導力 (1/5ページ)

2015.10.20 09:00

ホワイトハウスにヒスパニック系の子供たちを招き、上機嫌のバラク・オバマ米大統領(中央)。レガシー作りにこだわるオバマ氏だが、原点である「2つの戦争」終結をめぐるシナリオには狂いが生じている=2015年10月15日、米国・首都ワシントン(AP)

ホワイトハウスにヒスパニック系の子供たちを招き、上機嫌のバラク・オバマ米大統領(中央)。レガシー作りにこだわるオバマ氏だが、原点である「2つの戦争」終結をめぐるシナリオには狂いが生じている=2015年10月15日、米国・首都ワシントン(AP)【拡大】

 バラク・オバマ米大統領(54)が任期中のアフガニスタン駐留米軍の完全撤収を見送ったことで、「軍事より外交」を旨とする自らの理想と程遠い現実が世界に存在することを認めた形となった。イラン核合意、キューバとの国交回復などのレガシー(政治的遺産)につながる外交でこのところ成果を出してきたオバマ氏だったが、原点である「2つの戦争」の終結をめぐり、再びその指導力のあり方が問われている。

 「定義が違う」と反論

 「大統領閣下、ロシアのプーチン大統領はあなたの指導力に挑戦しているのですよ」。米CBSテレビの報道番組「60ミニッツ」でジャーナリストのスティーブ・クロフト氏(70)はウクライナやシリアでのロシアの動きを挙げて、繰り返しただした。オバマ氏は早口で反論した。

 「自国経済を疲弊させ、同盟者を助けるために派兵することを指導力というのであれば定義が違う。私にとっての指導力の定義は、気候変動(対策)を主導し、世界の力を結集してイランに核兵器を持たせないことを確実にすることだ」

旧ソ連圏や中東でチェスのように地政学を実践するプーチン氏

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