イングランドで開催中のラグビーのワールドカップ(W杯)は準々決勝を終え、4強にずらりと南半球の国が並んだ。共通点は優秀なキッカーを擁し、FWが強大で機動力にも富んでいることだ。
各国に象徴的な選手がいた。ファーストコンタクトや密集でのボール奪取に絶大な力を発揮する、例えばニュージーランドなら100キャップの主将、リッチー・マコウだ。日本ならリーチ・マイケルがこれに当たる。勇気と根気と献身のすべてを備えたチームリーダーだ。
スコットランドとの死闘を35-34の1点差で制したオーストラリアには、スコット・ファーディーがいた。198センチ、116キロ。フランカーもロックもこなす彼はラインアウトの空中戦を制し、地上戦では密集サイドを突進し、モールの核となった。黄色いジャージーが前進するシーンの中心に、いつもファーディーがいた。
31歳のファーディーは2009年から3シーズン、日本のトップイーストリーグの釜石シーウェイブスに所属した。日本選手権7連覇の新日鉄釜石の歴史を引き継ぐ北の名門クラブだ。