ミャンマーの最大都市ヤンゴンで投票所を訪れたアウン・サン・スー・チー氏=2015年11月8日(ロイター)【拡大】
一方、仏教徒が多い郊外のコームー地区。運転手のウ・ティン・ヌエさん(54)は与党、連邦団結発展党(USDP)の候補者に投票した理由について「USDPは安定をもたらしてくれる。仏教徒を保護する政策にも賛成できる」と語った。
ヤンゴンでは多くの店舗が閉まり、普段は渋滞する幹線道路は閑散とした。投票のため、住民登録している故郷に帰った人も多いという。
軍主導の転換点
ミャンマーでは半世紀以上にわたって、国政は軍の強い影響下にあった。88年の民主化運動で表舞台に登場したスー・チー氏は、NLD書記長として90年の総選挙を迎えた。NLDが圧勝したが、軍政は結果を無視し、権力を移譲しなかった。スー・チー氏にとって、25年前に果たせなかった政権奪取のチャンスでもある。