【ソーシャル・イノベーションの現場から】
秋も深まり木枯らしが吹き始める11月。街では、クリスマスの飾り付けも始まり、色とりどりのイルミネーションに、大人も子供も自然と気持ちが高鳴る。
子供にとって、クリスマスの一番の楽しみは、白いひげをたくわえ、赤い服を着たサンタクロースからの贈り物だろう。欧米諸国には、彼のほかにも子供たちにプレゼントを贈る不思議な妖精がいる。
妖精の名前は、「TOOTH FAIRY(トゥース・フェアリー=歯の妖精)」。子供が抜けた乳歯を枕元に置いて眠ると夜中にこっそり現れて、乳歯と交換にコインやプレゼントを置いていく。クリスマスの夜にプレゼントを贈るサンタクロースと同様、古くから人々に愛されている夢の妖精だ。日本財団は、このおとぎ話に着想を得て、公益社団法人日本歯科医師会の協賛のもと、日本の歯科医師による社会貢献プロジェクト「歯の妖精 TOOTH FAIRY」を実施している。歯科の治療で不要となった金歯や銀歯のかぶせ物のほか、アクセサリーなどの貴金属をリサイクルしてお金に換え、国内外で難病や貧困と闘う子供たちへの支援に活用している。