【アートクルーズ】
国際的な知名度で日本トップクラスの現代美術家、村上隆(1962年~)の国内では14年ぶりとなる大型個展「五百羅漢図展」が、森美術館(東京・六本木ヒルズ)で開かれている。全長100メートルに及ぶ日本初公開の「五百羅漢図」は、圧倒的なスケール感と細部の仕上げの良さが際立ち、村上が推し進めてきた集団による制作態勢と、商品価値の向上という戦略が結実した作品といえるだろう。しかし…。
五百羅漢図は、高さ約3メートル、幅25メートルのキャンバス4枚に分かれている。それぞれ中国の神獣である「白虎」(西)「青竜」(東)「玄武」(北)「朱雀」(南)が描かれ、500人の羅漢たちが、さまざまな衣装、趣向、表情でところ狭しと登場している。仏教的な題材のほかに、宮崎駿の「もののけ姫」のモチーフや手塚治虫の「火の鳥」のイメージも入れ込んでいる。