【アートクルーズ】
「すごい迫力。大作ですね」
道行く人が足を止めて見入っていた。
京都市のメーンストリート四条通の地下通路に11月半ばから10日間、京都を中心に国内外に壁画を描く絵師、キーヤンこと木村英輝(ひでき)さん(73)の色鮮やかな絵の描かれた巨大帆布が掲げられた。殺風景な巨大空間ににぎわいを取り戻し、2020年の東京五輪・パラリンピックに向けてアート空間創出の場にしたいと考えたキーヤンが京都市や阪急電鉄の協力を得て企画した。
御幸町(ごこまち)通から麩屋町(ふやちょう)通の間に掲げられた8組からなる帆布絵は、全長約75メートル、高さ3メートル。10枚の帆布をつなぎ合わせて1組の帆布絵とし、地下通路の中柱に背中合わせに設置した。
絵のモチーフとなっているのは、蓮やダリアなどの花をはじめ、ゾウやコイなどの動物、極彩色の女性などキーヤン作品でおなじみのものばかりだ。