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人民元SDR入り 第3の国際通貨 ドル基軸に風穴、揺らぐ円の存在感 (3/5ページ)

2015.12.2 08:00

記者会見で中国人民元のSDR(特別引き出し権)構成通貨入りを発表するIMF(国際通貨基金)のクリスティーヌ・ラガルド専務理事(右)=2015年11月30日、米国・首都ワシントン(AP)

記者会見で中国人民元のSDR(特別引き出し権)構成通貨入りを発表するIMF(国際通貨基金)のクリスティーヌ・ラガルド専務理事(右)=2015年11月30日、米国・首都ワシントン(AP)【拡大】

 「自然な成り行き」

 「(主要通貨入りのため)着々と準備を進めてきた。SDR入りは自然な成り行きだ」。中国人民銀行(中央銀行)の易綱副総裁は1日の記者会見で胸を張った。

 基軸通貨は覇権を握る国家とともに移り変わってきた。第一次大戦前までは英ポンドが支配的地位にあったが、第二次大戦後は米ドルがその地位を奪取。ドルを中心とした国際金融の枠組み、ブレトンウッズ体制が確立した。米国が戦争で疲弊した欧州の復興計画マーシャルプランで巨額の資金を援助したこともドルの普及に一役買った。

 中国はこうした歴史の流れをなぞるかのように、シルクロード構想やアジアインフラ投資銀行(AIIB)創設といったアイデアを次々と打ち出し、周辺国への影響力を拡大しようとしている。

 足元では、中国政府の働き掛けが功を奏し、世界各地で元の利用が拡大。前月にはドイツで元建ての金融商品を扱う取引所が発足。ロシアや韓国は中国マネーを呼び込もうと、元建て国債を発行する意向を示した。

中国の景気減速を受けて元をめぐる改革は壁に直面

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