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人民元SDR入り 第3の国際通貨 ドル基軸に風穴、揺らぐ円の存在感 (5/5ページ)

2015.12.2 08:00

記者会見で中国人民元のSDR(特別引き出し権)構成通貨入りを発表するIMF(国際通貨基金)のクリスティーヌ・ラガルド専務理事(右)=2015年11月30日、米国・首都ワシントン(AP)

記者会見で中国人民元のSDR(特別引き出し権)構成通貨入りを発表するIMF(国際通貨基金)のクリスティーヌ・ラガルド専務理事(右)=2015年11月30日、米国・首都ワシントン(AP)【拡大】

 IMFによると、世界の外貨準備全体に占める主要通貨の割合は昨年末時点で、ドルが63.7%と圧倒的。元は1.1%にすぎず、ドル基軸体制が直ちに揺らぐ状況にはない。元の勢力拡大は改革の実行が前提条件で、中国の覚悟が問われる。

 一方、4.1%のポンドと3.5%の円は元の台頭とともに存在感が一段と薄れかねない。日銀幹部は「(ユーロを含め)4つだった主要通貨に元が加わることで、円の地位低下は避けられない」と複雑な表情を浮かべた。日米欧主導の現行の通貨体制は転機を迎える。(共同/SANKEI EXPRESS

 ■特別引き出し権(SDR) 国際資本市場が発達していなかった1969年、不足していた米ドルや金の補完を目的に国際通貨基金(IMF)が創設した準備資産。IMFへの出資比率に応じて加盟国に配分され、SDRを構成するドルやユーロ、円、ポンドと交換できる。価値は構成通貨の加重平均で決まり、最近は1SDR=約1.4ドル。5年ごとに構成通貨を見直す。2010年の見直しでは中国の人民元は構成通貨の条件を満たさないと判断された。(共同/SANKEI EXPRESS

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