授与されたノーベル賞のメダルを披露する梶田隆章(たかあき)・東大宇宙線研究所長(左)と、大村智(さとし)・北里大特別栄誉教授=2015年12月10日、スウェーデン・首都ストックホルム(ロイター)【拡大】
梶田さんも終始リラックスした表情。シルビア王妃とソフィア王女(31)に挟まれた席で、手ぶりを交えながら熱心に話し込んでいた。「世間話でした。(ニュートリノの話は)していないです」。カール16世グスタフ国王に手を引かれ入場した着物姿の妻の美智子さん(57)は緊張した面持ちだったが、「簡単な英語で話し掛けてくれ、楽しかった」と振り返った。
大村さんは、静岡県の土で見つけた微生物が作る物質を基に、熱帯感染症の特効薬を開発し、多くの人命を救ったと評価された。梶田さんは、岐阜県のスーパーカミオカンデの観測で素粒子ニュートリノに質量があると発見し、宇宙の成り立ちの解明に貢献したと評価された。
≪1300人の視線に圧倒≫
トランペットが大広間に響き渡ると、着飾った招待客が一斉に立ち上がり、入場する受賞者らを仰ぎ見た。ノーベル賞の権威を印象づけた10日の豪勢な晩餐(ばんさん)会。約1300人の視線を浴びた大村智さんは立ち止まり、周囲を見回した。梶田隆章さんは「すごいな」と雰囲気に圧倒され、晴れやかな笑顔で応えた。
スウェーデンの王族らが、各受賞者と腕を組み、ストックホルム市庁舎の大広間に続く階段をゆっくりと下りていく。