それほど羽生の演技は異次元のものなのだ。NHK杯で300点を超えたとき、もう得点は限界に来ているのではないかと、誰もがそう思った。
だが、羽生はわずか2週間で、8点以上も塗り替えてしまった。「世界の誰もが完璧に演技しても届かない、そんな異次元の存在になりたい」と、自ら「異次元」という言葉も口にした。羽生を指導するオーサー・コーチでさえ、「歴史の証人になれてうれしい」と興奮し、今後さらに得点を伸ばすためには「新たな挑戦が必要。4回転ループが次の挑戦になっても私は驚かない」と話した。
トウを使わずエッジだけで跳ぶループはサルコーやトーループに比べて難しく、基礎点も高い。ところが羽生、なんとエキシビションで、その4回転ループを跳んでしまったのだ。
限界はもっとずっと、さらなる高みにあるのだろう。それは350点か。400点か。