歴代政権の当初予算比較=2015年12月24日現在。※2013年度は年金の国庫負担分を補填する、つなぎ国債(2.6兆円)を別途発行【拡大】
2016年度予算案は、税収が25年ぶりの高水準となり、新たな借金である新規国債発行額は4年連続で減少した。予算総額は過去最大を更新するが、社会保障費の伸びを圧縮する目標は達成し、今年夏に決定した財政健全化計画の初年度はまずまずの滑り出しといえる。ただ、17年4月の消費税再増税と同時導入する軽減税率の税収減が今後の重しになるのは必至で、財政再建はまだ「薄氷」の上にある。
夏に勝負あり
「夏の段階で勝負はあったようなものだ」。財務省幹部が振り返るのは、財政計画の策定だ。高齢化の進展で膨らむ社会保障費は、今年夏の概算要求段階で6700億円の増加が見込まれた。それを実質5000億円増に抑えられたのは、16年度から3年間の伸びを1.5兆円に抑制する目安を設定していたからだ。
安倍晋三首相は12月上旬、財政計画の順守に向けて診療報酬全体を8年ぶりに引き下げることを関係省庁に指示。2年に1度の診療報酬改定で増額を迫ってきた自民党厚生労働族も、歳出抑制の枠を前に迫力不足は否めなかった。