ゆうちょ銀行の預入限度額を現行の1000万円から1300万円程度に引き上げることを柱とする報告書をまとめた郵政民営化委員会の会合=2015年12月25日午前、東京都千代田区永田町(共同)【拡大】
前回参院選40万票超す
「最も重視すべきは利用者の視点だ」。民営化委の増田寛也委員長は25日の記者会見で、限度額引き上げを容認したのは、金融機関が少ない地方の消費者に配慮したためだと強調した。
ある自民党議員は「党がこれだけ求めているのに、政府が認めないわけがない」と話し、最初から結論ありきの議論だったと指摘する。
自民党の特命委員会が議論を始めたのはことし3月。6月には、ゆうちょ銀の限度額を段階的に3000万円まで増やすなどとした提言をまとめた。
2013年の参院選で全特の候補は40万票超を獲得した。その全特が熱望する限度額引き上げは、自民党にとって参院選対策そのものだった。
議論を委ねられた民営化委は官邸直轄の組織で、菅義偉(すが・よしひで)官房長官らとすり合わせて落としどころを探ったもようだ。預金流出を懸念する地方銀行や信用金庫も集票力は強く、その意向を無視することはできなかった。