いばらき被害者支援センターでは11月4日に、茨城県産婦人科医会、県医師会、県警と協力しネットワークを構成し性犯罪に特化した相談電話窓口を新設した=2015年、茨城県水戸市(日本財団撮影)【拡大】
【ソーシャル・イノベーションの現場から】
風邪をひいたら内科医院に、歯が痛くなったら歯科医院に。では犯罪被害者になってしまったら-。犯罪被害に遭った経験を語り、支援の充実を訴える松島ミサさん(50代)=仮名=は、「誰でも被害者になる可能性があるにもかかわらず、そうなったとき、どこに助けを求めたらいいか知る人は少ない」と、警鐘を鳴らす。
相談、年2万3000件
松島さんは事件で大けがを負って、その前後の記憶を失った。直後に入院した病院でたまたま知り合った人から促され、警察と役所に行った。心身に深いダメージを負った状態で、捜査を行う警察、各種申請の手続きを行う役所と、バラバラの窓口を渡り歩くのは、大きな負担だった。
刑事裁判になり、さらにダメージを受ける。傍聴マニアと呼ばれる人たちが傍聴席に現れ、薄ら笑いを浮かべていた。「後になって、この種の裁判では被害者は仮名も認められると知りました。誰かから教えてもらえていたら、そうしていたのに」と、松島さんは言う。