男子ショートプログラム(SP)で演技する羽生結弦(はにゅう・ゆづる)=2015年12月25日、北海道札幌市南区の真駒内セキスイハイムアイスアリーナ(共同)【拡大】
「正直、悔しい」。滑り終えた羽生は、表情に苦笑いを浮かべた。
午前中の練習から「跳んだときに頭が後ろへいってしまう」と、フォームの崩れを感じていたという冒頭の4回転サルコー。演技直前の6分間練習で2度跳んで、感覚を取り戻したように見えたが、本番では着氷時に派手に転んでしまった。
SPとフリー、合計得点で2戦続けて世界歴代最高得点を塗り替えての“凱旋”大会。海外の大会と違い、「同期や後輩もいて、ずっと日本語が使える環境。リラックスできすぎた」と心地良すぎた環境が、微妙に歯車を狂わせたか。
それでも、ミスは最初のジャンプだけだった。4回転-3回転の連続ジャンプ、ダイナミックなトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)は完璧。スピンとステップはすべて最高難度のレベル4を獲得した。「ワンミスしても出せたのは大きい」と振り返った大台超えの102.63点。エースの面目を保った。
前夜は、18日に54歳の誕生日を迎えたオーサー・コーチを祝う会を関係者たちが開いた。試合を控えた羽生は出席できなかったが、事前に購入していたセーターをプレゼント。そのオーサー・コーチと演技直後から話し合い、翌日のフリーへ気持ちを切り替えた。(SANKEI EXPRESS)