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【アメリカを読む】オバマ大統領が演じない「当たり役」      (3/4ページ)

2016.1.12 09:00

1月5日、ホワイトハウスで銃規制の強化について演説中に涙を拭うバラク・オバマ大統領。米大統領たるもの「俳優」でなくては務まらぬが、オバマ氏はなぜ「世界の警察官」を演じようとしないのか=2016年、米国・首都ワシントン(AP)

1月5日、ホワイトハウスで銃規制の強化について演説中に涙を拭うバラク・オバマ大統領。米大統領たるもの「俳優」でなくては務まらぬが、オバマ氏はなぜ「世界の警察官」を演じようとしないのか=2016年、米国・首都ワシントン(AP)【拡大】

 こうした内向きな姿勢を、大統領選の共和党候補たちはこぞって批判している。外交・安全保障通のマルコ・ルビオ上院議員(44)は北朝鮮をテロ支援国家に再指定するようオバマ政権に迫った。

 オバマ氏は14年11月に起きたソニーの米映画子会社へのサイバー攻撃に際し、ブッシュ前政権が08年に解除したテロ支援国家に再指定する考えを示した。しかし、政権の慎重姿勢によって棚ざらしになっていた。

 ルビオ氏は今回の北朝鮮による核実験を受け、「オバマ・クリントン外交の失敗を物語る最新の例であり、世界中の敵がオバマ氏の弱さにつけ込もうとしている」と断じた。

 オバマ氏とともに批判された民主党のヒラリー・クリントン前国務長官(68)にしても自らが主導したアジア重視のアジア・リバランス(再均衡)政策の下で「北朝鮮の脅威に立ち向かい、中露とともに最も強い制裁を科すために取り組んだ」と実績を誇った。オバマ氏の「無為無策」と微妙に距離を置こうとする意図は明らかだ。

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