衆院本会議で施政方針演説をする安倍晋三(しんぞう)首相=2016年1月22日午後、国会(酒巻俊介撮影)【拡大】
対案示さぬ民主批判
安倍晋三首相は22日の施政方針演説で、冒頭から痛烈な批判を浴びせた。名指しこそ避けたが、民主党を指していることは明らかだった。江戸時代末期の幕臣、小栗忠順(ただまさ)(上野介)の「一言以て 国を亡(ほろ)ぼすべきもの ありや、『どうかなろう』 と云う一言、これなり 幕府が滅亡したるは この一言なり」の一節を引用し、「国会議員はどうにかなるではいけない」と現実を直視しない民主党を牽制(けんせい)した。
安全保障関連法をめぐる昨年の国会審議で民主党は対案を示さず、岡田克也代表(62)に至っては「集団的自衛権は要らない」とまで言い放った。北朝鮮や中国による軍事的脅威が眼前に迫っていながら、批判に終始する民主党の対応は、首相にしてみれば「無責任」「どうにかなる」という姿勢そのものに映る。周囲には「野党は反対ならば反対と決めて、政府が強引にやっていると見せたい傾向がある」と不満げに語った。
首相は演説に、自らの経済政策アベノミクスによる3年間の「果実」を随所にちりばめた。
基礎的財政収支の赤字は政権交代前の半分以下、中小企業の倒産は政権交代前と比べて2割減、正社員の有効求人倍率は政権交代前より5割上昇-。