日本市場から撤退する米国・フォード社の販売ディーラー=2016年1月26日午後、東京都世田谷区(春名中撮影)。※一部画像処理しています。【拡大】
米自動車大手3社「ビッグスリー」のフォード・モーターを除くゼネラル・モーターズ(GM)やクライスラー(フィアット・クライスラー・オートモービルズ)も、日本での販売は伸び悩んでおり、“日本離れ”の動きも見える。
国内輸入車市場ではメルセデス・ベンツとフォルクスワーゲン、BMWのドイツ勢が10%以上のシェアを持ち、トップ3を独占する。米国車は好調なクライスラーの「ジープ」でさえ2%程度で、GMの「キャデラック」は年間販売1000台を下回っている。GMはいすゞ自動車と提携し、ホンダとも燃料電池車の共同開発を行っているため、「日本を重視している」(関係者)とされるが、撤退の噂はくすぶる。
金融危機で相次いで経営が悪化したビッグスリーも米景気の回復で復活。ただ、市場縮小が見込まれる日本ではなく、成長が続く中国やインドなど新興国での販売に力を入れている。
ビッグスリーは2009年から東京モーターショーへの出展をとりやめ、昨年ようやくクライスラーのジープが復帰した。各社とも中国で開かれるショーには積極出展している。