中国の旧正月に当たる「春節」前後の大型休暇(2月7~13日)を前に、早くも“訪日ラッシュ”が始まっている。中国人観光客向けの査証(ビザ)発給作業は、前年を上回る勢いで、関連業界が寄せる期待はとりわけ熱い。中国経済の減速も指摘されるが、「爆買い」や「爆宿」など、社会現象を巻き起こした訪日中国人のにぎわいが続きそうだ。
片道航空券20万円も
「ニーハオ、請吃●(=口へんに把のつくり、どうぞ召し上がって)」
今月24日、富士山麓の観光地「忍野八海(おしのはっかい)」(山梨県忍野村(おしのむら))では、土産物店の女性従業員が中国語で呼び込みする声が飛び交った。駐車場にはツアーバスが並び、人混みからも日本語はほとんど聞こえない。「この端境期にお客が途切れないなんて、10年前は考えられなかった」と地元住民は笑う。