来月8日の春節を待たずに、訪日ラッシュは始まっている。国内8空港に乗り入れる中国の格安航空会社(LCC)、春秋航空は週末の日本便がほぼ満席となった。「ピークの来月7~13日から埋まり、その前後の週も予約がいっぱい」(日本支社)だという。運賃も普段は片道8000円の大阪-上海線が、日によっては20万円前後に高騰している。
全日本空輸の中国路線はピーク前後の予約数が前年比1割増えた。「急激な円高にでも転じない限り、中国からの訪日客の動向は変わらない」(平子裕志ANAホールディングス取締役)との見方だ。
地方への広がり顕著
中国の日本大使館や総領事館では昨年、春節前の1月に約6万2000件のビザ申請があった。だが、今年は8万件を超える見込みだという。
こうした訪日客を受け入れる軽井沢プリンスホテルは、2月7~13日の予約率が29日時点で87%に達した。平均単価は前年比35%増で「大都市だけでなく、地方への広がりが顕著」(西武ホールディングス広報)だという。