ようするに、よく分からないのだ。専門家が寄ってたかって分からないのだ。スキーのジャンプは「飛ぶ」というより「落ちている」という方が実情に近い。空気抵抗を味方に、どれだけ落ちるのを遅らせるかの勝負である。結局は空気を友とする術を知っているということになるのだろうが、世界中のジャンパーが高梨を目指して、高梨のようには飛べない。
当の高梨はどう言っているのかというと、その口癖は「技術的にはまだまだです」。そして男子のジャンプをテレビで見て「圧倒されている自分がいる。私が出ているスタート位置はめちゃめちゃ上なので、男子のレベルには達していないということなのだと思う」。そこに本気で男子に勝とうとしている女王の姿がある。(EX編集部/撮影:AP/SANKEI EXPRESS)