クレーン車で転落した国道脇から移動されたスキーバスと現場を調べる長野県警の捜査員ら=2016年1月15日、長野県北佐久郡軽井沢町(共同)【拡大】
≪安さ優先「ずさん運行」 業界全体に≫
長野県のバス転落事故を受けて実施された国土交通省の監査で、ずさんな運行管理が貸し切りバス業界全体に広がっていることが判明、国は悪質業者の排除に向け大幅な規制強化の検討に乗り出した。「安さ優先、安全軽視」の構図は変えられるのか。
165台抜き打ち 66台違反
国交省が緊急実施した監査から浮かんだのは「数十人の命を預かっているとの自覚が足りない業者がいる」(国交省幹部)という実態だった。
国交省は5日までに、各地のバスターミナルなどで165台を抜き打ち監査、法令違反が発覚したのは66台にも上った。中でも数多く見つかったのは、運転手に渡すことが義務付けられた「運行指示書」の不備。本来、発着地や注意が必要な場所などを記載しなければならないが、事故を起こしたバスでも、ルートすら記載がなかったことが分かっている。