アジア安保上の脅威は、単に南シナ海での軍事基地建設にとどまらず、全域が中国の勢力圏になるという構図にある。そのパワーの源泉が元であり、国際通貨になれば威力は何倍にも増大しよう。
SDR入り資格なし
通貨問題を財務官僚に全面的にまかせるわけにはいかない。早い話、人民元は今年10月から国際通貨基金(IMF)の特別引き出し権(SDR)構成通貨として加わり、円を押しのけてドル、ユーロに次ぐ世界第3位の国際主要通貨の座に着くことが昨年11月のIMF理事会で決まった。IMFへの資金の出し手としては最も気前のよい日本は、米国を説き伏せて、阻止できたはずだったのだが、財務官僚は「SDR入りに実質的な意味はない」とうそぶいて、北京が繰り出す根回しのなすがままにまかせた。